• 社内勉強会
  • 若手社員レポート
  • スタッフブログ
  • 社長の独言

レポート一覧

Kさん(勤続年数:0年3ヶ月)

【勤続年数】0年3ヶ月
【主な業務内容】自動機設計

社員の報告

木谷社長

お疲れ様です。Kです。

10月22日の定期報告を提出致します。

この2週間は、□□□社の案件が終了し、現在は×××社の案件に携わらせていただいております。□□□社の〇〇治具については無事に組み終え、10/15に納品することができました。(納品にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。)

自分で部品を選定して作成したモデルが実際に物として組み上がるのはとても感慨深く、また、たいへん勉強になりました。組み立てについてはご指導頂きながら行ったため概ね上手くいったのですが、一点ねじ穴が潰れてしまうトラブルがありました。

A5052の板にあけたM4のタップに、先端形状がM4おねじである六角支柱を取り付ける必要があったのですが、六角支柱を締め付けすぎてしまったためねじ穴が潰れてしまい、部品を取り付けることができなくなってしまいました。

解決策として、エンザートと呼ばれるインサートナットを入れて補修する方法を教えて頂きました。潰れたねじ穴を、M4用エンザート挿入のための下穴径までドリルで広げそこにエンザートを入れることで、アルミへの直タップよりも強度のあるねじ穴にすることができ、六角支柱も問題なく取り付けることができました。

今回の失敗から、アルミや樹脂など、強度の低い母材はめねじ破壊が起こりやすいため、あらかじめエンザートやヘリサートを用いてねじ穴を補強する設計にするのが良いことを学びました。今後も樹脂やアルミなど強度の低いものを扱う際には、オーバートルクにならないよう注意して組立てなければと思った一件でした。

また、現在は主に部品図の作成を行なっていますが、図面を仕上げるスピードの遅さや製図に対する理解の甘さなど、力不足を感じています。図面作成にかける時間を短縮させるためにも様々な図面から学び、基礎的な力を身につけていきたいと思います。

以上となります。
お忙しいところ恐れ入りますがご確認のほどよろしくお願い致します。

 

社長からの返信

Kさん

ご苦労様です。
報告ありがとうございます。

〇□□□社案件無事納品
自らが設計したものを納品まで実行したことで大きな自信が付いたと思います。同行した私も客先が喜んでくれた様子を見て非常に嬉しかった。納品時の緊張と達成感を忘れず今後の励みにしてください。
テクノリンクの全社員がこのような経験をする事ができればいいのですが、客先と部署によりできない人がほとんどです。設計会社の性質上仕方ないことです。しかし、設計から納品まで済ませた今回の案件が機械要素全体を網羅した製品ではない(当然ですが・・)のでKさんもまだまだこれからです。
経験できないところは設計者に必要な興味と想像力で埋め合わせができます。これからも経験に代わるくらいの想像力と知識から生まれる設計力も積み上げてください。
もう一つ感心したことがあります。納品時に梱包を解いた後の片づけを進んでさっさと済ませてくれたことです。設計の基本はこのような配慮ができる事にもあります。  
  
〇ねじを潰したようですね。
最初はよくある事です。京都本社での訓練期間中に昔、私が失敗して潰したボルトを見せたと思います。そのいきさつも話しました。客先の前でやらかした失敗などさっさと忘れたいですが、忘れないために大切に保管しているものです。ねじを潰したことはいい事ではないですが今後に生かせればその経験はいい教訓です。
私はステンレスのM6ボルトを焼き付けさせ緩めようとしてねじ切って破壊した事があります。直径約400㎜、高さ約800㎜の装置で本体の一部の材料代(ハステロイ)だけでも約100万円はする物でした。
ねじ切られたボルトはねじ穴に残ったままその場では取り除けない。今でも客先担当者が唖然とする前で目の前が真っ暗になった感じは忘れもしません。
「焼き付く」という用語は初めて聞いたかもしれません。身近な例ではボルトをねじ穴に取りつけた場合、双方の材質がステンレスの時に発生しやすい。(モリブデンペーストを塗布して予防する方法はあります。汚れます。)ねじであれば締めすぎ、摺動機構ならば無潤滑状態等で激しく滑動した時に摩擦熱と膨張等により固着して動かなくなる状態を「焼き付いた」と言います。詳しくはネットで検索ください。(焼き付くのは材質がステンレスだけではありません。)
私は現場にも居たのでこのような経験をしたり、目にしています。自慢にもならないことですが二度と失敗するまいという気持ちをそれらの失敗や経験で肝に銘じたことは間違いありません。
ともあれアルミ(すべてではないですが)は
・鉄系金属に比べたら脆い
・ねじは締めすぎるとKさんの非力でも潰れることがある
と少なくともこの二つは今回の失敗で学びました。設計はこのような事も考慮の上実行するものです。(良かったらこれを機会にねじの強度計算をしてみたらどうでしょうか。)
   
〇 最後に
Kさんの実力で製品が完成したことは間違いないですが、大阪所長から仕事を頂きアドバイスをもらって完成したことに感謝の気持ちを忘れずにいてください。(言わなくともKさんの人柄ならそうしてると思います。)
そういう謙虚な姿勢で学んでいけば周囲は間違いなくKさんをサポートしてくれ、知識や経験を惜しみなく与えてくれるはずです。その結果として感謝できない人より、より早く設計者として深い、上っ面だけではない力を身に付けることになります。
他人が時間をかけて学び、経験し、完成した事を一瞬で頂くことになる。それは今設計に利用しているすべて(便利な購入品等も含む)の事にも当てはまります。それに加えて自身で獲得する力を上乗せすれば結果は言うまでもありません。

体調に気を付けて勤務ください。
よろしくお願い致します。

Tさん(勤続年数:0年4ヶ月)

【勤続年数】0年4ヶ月
【主な業務内容】新入社員研修中

社員の報告

木谷社長

お疲れ様です。Tです。
9月12日の定期報告を提出いたします。

今回も主に3DCADで図面作成を行いました。
その時に、設計の意図について考えることを意識しました。例えば、部品のトレースをしていて、「この部品はなぜこのような形状なのだろうか?」と考え、自分なりに理由を考えて先輩方に質問しました。自分の考えが合っていることは少なかったですが、自分には無かった視点の設計意図を知ることができました。また、自分が図面を作成している部品について、「資料では問題無いことになっているが、モデルを見たところこの部品同士が干渉するのではないか?」と考えた場面がありました。質問したところ、実際の装置の動きを教えていただき、干渉しないことが分かりました。このように、自分の考えが間違っていることは多いですが、それでも分からないことがあればまず自分なりに考え、自分なりの意見を得てから質問するようにしていました。

また、チーム全体がどのような仕事をしていて、そのために自分は何をする必要があるのか考えて行動するようにしました。与えられた仕事だけに取り組むのではなく、他の方々はどんな仕事をしているのか、いつまでにしなくてはならない仕事なのか、ということを考えて、自分が次にすべき仕事について自分から動けるように意識しました。自分の作業スピードが遅いこともあり、残念ながら率先して動ける機会は少なかったですが、チーム全体の動きを把握して、その中での自分の仕事について考える習慣は今後も続けていこうと考えています。

今回の報告は以上です。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認の程よろしくお願いいたします。

 

社長からの返信

Tさん

ご苦労様です。
報告ありがとうございます。

今回の報告はすばらしいの一言です。

〇自分がどの様に考え行動しているかが大切です。設計を始めたばかりなので自分の考えが正しいかどうかは今の段階ではどうでもいいです。それよりも考え試行錯誤しまずは自分なりの答えを導き出すことを習慣にしてください。その習慣が設計力を高めます。

〇グループ全体の中で自分がどの様に行動すればよいかと考えたようです。そのような気遣いも設計力を高める事に役に立ちます。いつも言っていることですが設計図は将来に起こる事を現在において考えることとも言えます。グループの中でどのように考え動けば効率が良いか、役に立つかという意識は言い換えれば図面上ではない設計をしていると言えます。そのような思考法を持つことも大切です。

今回の報告は設計全体に通じる事を書いてくれました。
このような事に気づいてくれることがこの報告の目的のひとつです。
今回の報告も目的に適っていていい報告でした。

Sさん(勤続年数:0年7ヶ月)

【勤続年数】0年7ヶ月
【主な業務内容】基地局設計

社員の報告

木谷社長

お疲れ様です。Sです。
9月24日の定期報告を提出致します。

前回に引き続き、無線基地局の図面を主に作成しております。

先日作成した図面では、・・・
※こちらに続く文章は機密情報のため省略させていただきます※

今回の件では反省点が2点あります。

ひとつは、〇〇〇が無くてはならない、と思い込んでしまい他の箱に入るなら不要であると考えられなかった点です。「機能を満たせばよい」という柔軟な考え方で解決できる件でした。参考にしているものはあくまでも参考であり、ここを変更すれば解決するのでは、と考えることをもっと意識しなければと痛感しています。

もう1点は、設置できるスペースかどうかの判断ができなかった点です。この局に限らず設計の際に悩んでしまうのが、「この機器を取り付けられるスペースがあるかどうか」の判断です。過去図面に詳細な寸法や取付位置が書いていなかったり、狭い場所で、真正面からの引いた写真が無い場合などは特に悩みます。今回の基地局では、収容箱内の空きスペースに〇〇〇を取り付けられるかどうか不安になり先輩に相談したところ写真を見てすぐに「設置できる」と判断されました。もし入らない場合は既設の〇〇〇をずらせばよいとのことです。そういった判断の根拠は経験だけでなく知識(例えば〇〇〇同士の間は何m空けなければならない、などの決まり)によっても得られると感じておりますので、写真だけでなく仕様書なども見ながら進めていきたいと思います。

今回の反省点は念頭に置いておき、次回の設計に生かしてまいります。

今回の報告は以上です。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認の程よろしくお願い致します。

社長からの返信

Sさん

ご苦労様です。
報告ありがとうございます。

今回の報告は単純に言えば手詰まり状況の打開という内容ですかね。
具体的な表現では思い込みの手詰まり、資料不足での手詰まり。

思い込みはなぜ起きるのか。私もどちらかと言えば思い込みやすい方だと認識しています。(なんでもすぐ信じる、ほぼ真っすぐで、ほぼ素直で頑固な性格と思っています。思い込みやすい性格そのものです。笑)私はさんざん考えて答えが出なかったら同じところをぐるぐる回っていると感じることがよくありますね。そんな時には見方を変えることができなくなっているように思えます。苦しんでいる時に横から見ている人が(言われてみれば納得するあっという解決策)を示してくれる。有難いですがこんな悔しいことはないですね。

Sさんの経験したことを後付けで説明しようとするのは容易ですが以下敢えて考えてみます。
 
〇思い込みの手詰まり(設計を始めたばかりで経験不足)
新規の〇〇〇を既存の〇〇〇が内蔵されたボックスに取りつけて一気に解決した。それが提案できた人の背景には経験があります。その経験の中身は
・設計に使われる機材の基本的な機能、特性、使い方を知っていた。
・取付はどうであれ機能を満たす条件を知っていた。
・こうしたらうまくいった。
・過去に他人から解決方法を教えてもらった。
・現場で体験した。
というようなものがあると思います。これらを漏らすことなく聞き逃すことなく謙虚に時間が掛かるときもあると思いますが「学ぶ自覚」で獲得するしかないでしょう。

学びようによっては他人が時間をかけて学んだエッセンスを教えてもらうということは学ぶ側は教えてくれる人が学んだ時間は省かれるとも言えます。

〇資料不足での手詰まり
完璧な図面もなく写真だけで判断することもあるという状態は現地で最終解決した内容の知識、経験が少ない設計者としては苦しい時があると思います。見方を変えればそのような環境であるからこそそのような状況で判断ができなくてはならない人材が必要であるという事です。それが出来るようになれば頼られて持続的に仕事が頂けるという事になります。答えが無いところで答えを出すのが本物の設計者です。自ら考えて答えを出そうと奮闘している状態はそれに向かっていい経験をしていると考えてください。

〇その他に
納期がなく早く出さなければならないというような背景があったり当事者の生真面目さと焦りがあり思い込みを助長していることもあるかもしれません。私に内面的な事が分かりませんが言えることは
・他に方法は無いのかと思考するのは設計者には必須。
・他に方法は無いのかという意識を常に広く持って思考する自覚が必要。それを基本に知識と現場的な経験(現場に行かなくても想像力で十分カバーできる)を積み上げることが必要と思います。

〇最後に
・設計を始めてそんなに経っていないので今秋のようなことは仕方がありません。それより自分ですぐに正解は出せなかったが何とかしようとしたことが大切と考えます。
・散々考えて分からず横から来た人に解決方法を示されて感謝しながらも悔しい思いをします。それを次に生かせたらいい経験です。
 
以上、力のある設計者を目指してくれるように願っています。
  
体調に気をつけて勤務ください。
よろしくお願い致します。

Kさん(勤続年数:0年10ヶ月)

【勤続年数】0年8ヶ月
【主な業務内容】包装機設計

社員の報告

木谷社長

お疲れ様です。Kです。

6月3日定期報告を提出致します。

この1か月は〇〇〇の業務に携わっておりました。
モデリング及び部品図を作成、提出致しましたが先方の試作機でのテスト結果、不具合が発生し、何度か機構を変更する必要がありました。

元々の仕組みとしては、・・・
※こちらに続く文章は機密情報のため省略させていただきます※

1度目の試作問題点として以下の点が挙げられました。
・飛び出た後のばねの保持力が小さい(自重に負けて下がってくる)
・ばねが飛び出た際のストッパボルト同士の衝突音が大きい

ばねは元々選定されていたものをモデルに反映したのですが、こちらで強いばねを選定し直し、設計を見直す必要がありました。条件として、
・自重に負けない張力を持たせること
・板の摺動に必要なストローク長+αの調節代の余裕を持たせること
を守る必要がありましたが、ばねを付けるシャフト長は伸ばせる長さに制約があるため、ばねの自然長も限られてしまい、条件に適したものを見つけるのに苦労しました。

衝突音に関しては、ウレタン付のストッパボルトでも音がうるさいとのことで、ショックアブソーバーを用いる案で進め、ばねとショックアブソーバーの大きく2点を変更しましたが、2度目の試作で以下のような結果になりました。

・ショックアブソーバーにより衝突音は軽減されたが、ワーク吸着に悪影響が出た
→ワークに触れる終端で減速することで3つある吸着パッドの接触タイミングがずれ、ワーク姿勢が変わり吸着ミスが起こるような状況。
ショックアブソーバー無しだと勢いがあるためほぼ同時に接触するため吸着状態は良いが、衝突音が大きいといった状況であるとお聞きしました。

客先より改善案を頂き、結局上記のばねとショックアブソーバーは廃止し、マグネットを用いたりと全体の構成を当初より変更することとなりました。問題点を一つ解決できたと思っても今度は別の問題点が発生したりと、実際に製作してみると中々思い通りにいかないことも多く設計の大変さを垣間見たように思います。やってみて初めて分かることもありますが、図面段階でもっと色々なことに配慮し検討していなければならないと痛感致しました。

今回の報告は以上となります。
忙しいところ恐れ入りますが、ご確認の程宜しくお願い致します。

社長からの返信

Kさん

ご苦労様です。
報告ありがとうございます。

〇描いた図面と実際とは違ったと体感したようです。起こりうる事象を考え状態を想像し図面に反映することが設計の仕事であるという事を改めて感じたと思います。とは言え実際に作ってみないと分からないと考えられる事は仕方ありません。
  
いつも言っていますが一つには日常の身の回りの細かな現象に興味を持って気にして記憶しておく事を始めとし、今回のように日頃の設計し製作される中で気づかされる事を忘れないように次の設計に生かすことが出来なければならないと考えます。そうした知識の上で考え想像し予防策をどれだけ設計図に反映できるかが大切になります。それを忘れないようにすれば今回の不具合は次の設計の為にも熊野さんの設計者としての力量にも生きてきます。作って見なければわからない事が少なくなります。

〇ばねの強さについては以前も書きましたが私もなかなか一度で決める自信はあまりありません。単純な動作や機構ならば比較的決め易いですが外力(配管抵抗、機構的に動作途中で荷重が変化する、ばね力を作用させる物の大きさ、ばね力を作用させ動作させたい時間的な制約、シリンダ等の駆動力を変化させるばね力の塩梅、ばね力が作用する物の自重、カムなどへの押しつけ力、ばね荷重の変化、遠心力等々)によって様々にあるからでしょう。

そもそもばね荷重の感覚は掴みにくい(荷重が小さいと特に)、機構に組み込んだ時の荷重状態の計算値は出ても実際は思うようにならないことが多い、という印象があります。また、ばね力は計算値より強くしておけばいいというわけにもいかない場合もあり決めきれないのかとも思います。
  
そこで以前書いたようにばねを交換することを想定してその取付スペースに余裕を持っておく事を常に考えるようにしています。
  
〇ばねの使い方を観察するだけでもいいかもしれません。身近のばねを探すと、自転車のスタンド、屋根裏に上るための梯子を収納するバランサーのばね、公園の幼児が乗るばねの上で揺れる乗り物、バッティングセンターのピッチングマシン、子供がジャンプして遊ぶホッピング、ボールペン、トランポリン、パンタグラフ等々。それらがどの様な働きをしているか、力の作用する位置によってばねの大きさが違うのではないか等を考えながら観察することも面白いと思います。

〇ショックアブソーバーの選定もややこしいですね。衝撃吸収は頻度が少なく動作時間に余裕があれば問題ないですが減衰時に動作が遅くなるので報告にあるように早い動作を求められるときには不利ですね。ストッパを使わずに動作を早くし位置決めをするとなれば通常はカムを考えます。スペースとストロークが許せばですが・・。

マグネットで対応という事ですが機会があればマグネットの使い方を教えてください。また、アブソーバーを使って制御でソフト的に逃げることがでないかという事も考えてはどうでしょうか。多分、タクトが厳しくなるので否定されるかもしれませんが・・・。

〇設計は課題や問題を解決するものです。しかし、図面通りに作られた製品が何の問題もなく完成することは珍しい。動きのある装置ならば尚更です。それをできる限り問題なく完成させるには知識と経験と想像力で設計をカバーするしか解決方法はないと思います。

〇毎度も言います。
・製品の完成時に起きうることを思いつく限り想像し予測した設計ができればミスが少ない。
・よく考えられた設計であれば組立て後、不具合が発生しても修正は軽く済むもしくは何とかなる。
・よって、設計時にどれだけ完成品の状態を想像できるかが設計者の力量を表すことになる。
   
〇Kさんは今いい経験をしています。客先から急かされると思いますが辛抱強く今起きている事を解決しそれを次に生かしながら自信を深めてください。設計力はそれの繰り返しで身に付くものでもあります。

体調は大丈夫ですか。健康第一です。
よろしくお願いします。

Mさん(勤続年数:0年2ヶ月)

【勤続年数】0年2ヶ月
【主な業務内容】新入社員研修中

社員の報告

木谷社長

お疲れ様です。Mです。
2月5日の定期報告を提出いたします。

研修では以下の作業を行いました。
①図面のトレース
②部品のスケッチ・寸法測定・製図
③AutoCAD

①図面のトレース

前回から引き続き、ドラフターを使用して図面のトレースを行いました。見やすく分かりやすい図面になるよう線種の使い分け、寸法の入れ方などを注意して丁寧に描くことに加えて検図の仕方を意識して取り組みました。完成した図面にミスがないか確認作業をしていても、単純なミス(寸法線・寸法補助線の引き間違い、記入漏れ等) に気づかないことがあり、自分で検図する難しさを感じるとともに、確認の仕方に問題があることが分かりました。そのモノの形が出来上がるための寸法が図面に入っているかを順番に確認していくという方法を教えて頂いたのでそれを意識して、常に必ず間違いがあると思いながらチェックを行い、なるべくミスが減らせるように取り組んでいきたいと思います。

②部品のスケッチ・寸法測定・製図

1つの部品をスケッチし、寸法を測定して最後にドラフターを使用して図面化する作業を行いました。
寸法測定については、図面化する際に必要になると思う寸法だけを測ってしまうと、後で必ず採寸漏れが起こると助言を頂いたので、出来る限り細かくそれぞれの箇所の寸法を測定しました。製図する際には、トレースの時と同じように後から記入する寸法や引出線の数・配置を予測して、用紙にバランスよく納まるように図面を描く位置を考えました。また、必要な情報を過不足なく記入しつつ、見やすい図面に仕上げるにはどうしたらよいかを考え、トレースの時に学んだことを取り入れながら描いていきました。しかし、トレースでは基本は見本があるので分かりづらい部分のみ寸法の入れ方、寸法補助線・引出線の引き方などを工夫していたのに対して、一から図面にする作業については、その部品を作るためにはどの部分の寸法が重要で必要となるのか、基準をどこにすればよいかなど一つ一つを考える必要があり、判断に迷う点も多くありました。自分で考えて判断していくことがいかに重要かということを実感いたしました。

③AutoCAD

AutoCADについてはまず基本的な操作方法を教えていただき、図面のトレースを行いながらコマンドの使い方や線の引き方などAutoCADの基本を覚えていくことから始めました。描き方など最初は分からない部分も多々ありましたが、参考書を見て調べるか、調べても分からない時は教えて頂きながら操作方法や使い方を覚えていっています。まだ一部分の機能しか理解できておらず、操作にも慣れていないことがあるので、早く実際の業務で使いこなせるように励みたいと思います。

今回の定期報告は以上となります。
お忙しい中大変恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願い致します。

社長からの返信

Mさん

ご苦労様です。報告ありがとう。

京都でのドラフター実習ご苦労様でした。今どき手描き?と疑問だったでしょうがこちらには描く人の細かな作業をする時の癖や性格が見えると考えています。当然ですが人の思考は分かりません。しかし、手描きをすることで少なくとも図面を描く時のいろんなものが見えてくる気がします。それが分かればこちらとしてはアドバイスも考え方も伝える事ができると考えます。

それにCADは描いている画面に映された図面が他人から見えにくく描いている人の特徴も分かりづらい。図面が簡単に動き、拡大縮小などできて便利ですが手描き図面のように固定していないので見にくい。出力した図面は描いた人の癖も分かりにくくどこか平面的でもっともらしく見えてしまいます。すなわち、図面を描く時の考えもしくは注意深さなどが見えない。それらは設計する時に必要なことですがそこを観察して助言することがCADではしにくいと感じます。

Mさんには報告書に書いてくれているような細かな話をたくさんしました。それらを忠実に実践しようとし図面を描くごとにきれいで早く描けるようになったと思います。一度は不採用の結論を出した私が良い意味で裏切られました。
 
ある部品のスケッチ、採寸、ドラフターでの部品図作成をしてもらいましたが基準のとり方や寸法の入れ方など悩んだと思います。私が見る限りでは完ぺきではないがよくできたと判定しています。何より部品の図面上での置き方配置がよかった。私が描いたものより配置はMさんの方が良かった。多分ですが、トレースの段階でも配置がいいと感じていたのでそれまでによく考えて描いていた結果だろうと思います。たかがトレースですが考えて描いたという所に意味があります。

話しましたように誰もが納得するような自分の設計基準を構築するように心がけてください。私が言ったことでそうではなくこの方法がいいと思うならばそうしてみてください。これから先、考え続けていけば最良の自分の基準ができるはずです。それこそ自分が獲得した大きなスキルのひとつになります。自由に考え、自由に選択し誰もが認める設計者を目指してください。

以上、よろしくお願いします。

  • 社内勉強会
  • 若手社員レポート
  • スタッフブログ
  • 社長の独言
ページ上部へ戻る