若手社員レポート

Sさん(勤続年数:0年7ヶ月)

【勤続年数】0年7ヶ月
【主な業務内容】基地局設計

社員の報告

木谷社長

お疲れ様です。Sです。
9月24日の定期報告を提出致します。

前回に引き続き、無線基地局の図面を主に作成しております。

先日作成した図面では、・・・
※こちらに続く文章は機密情報のため省略させていただきます※

今回の件では反省点が2点あります。

ひとつは、〇〇〇が無くてはならない、と思い込んでしまい他の箱に入るなら不要であると考えられなかった点です。「機能を満たせばよい」という柔軟な考え方で解決できる件でした。参考にしているものはあくまでも参考であり、ここを変更すれば解決するのでは、と考えることをもっと意識しなければと痛感しています。

もう1点は、設置できるスペースかどうかの判断ができなかった点です。この局に限らず設計の際に悩んでしまうのが、「この機器を取り付けられるスペースがあるかどうか」の判断です。過去図面に詳細な寸法や取付位置が書いていなかったり、狭い場所で、真正面からの引いた写真が無い場合などは特に悩みます。今回の基地局では、収容箱内の空きスペースに〇〇〇を取り付けられるかどうか不安になり先輩に相談したところ写真を見てすぐに「設置できる」と判断されました。もし入らない場合は既設の〇〇〇をずらせばよいとのことです。そういった判断の根拠は経験だけでなく知識(例えば〇〇〇同士の間は何m空けなければならない、などの決まり)によっても得られると感じておりますので、写真だけでなく仕様書なども見ながら進めていきたいと思います。

今回の反省点は念頭に置いておき、次回の設計に生かしてまいります。

今回の報告は以上です。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認の程よろしくお願い致します。

社長からの返信

Sさん

ご苦労様です。
報告ありがとうございます。

今回の報告は単純に言えば手詰まり状況の打開という内容ですかね。
具体的な表現では思い込みの手詰まり、資料不足での手詰まり。

思い込みはなぜ起きるのか。私もどちらかと言えば思い込みやすい方だと認識しています。(なんでもすぐ信じる、ほぼ真っすぐで、ほぼ素直で頑固な性格と思っています。思い込みやすい性格そのものです。笑)私はさんざん考えて答えが出なかったら同じところをぐるぐる回っていると感じることがよくありますね。そんな時には見方を変えることができなくなっているように思えます。苦しんでいる時に横から見ている人が(言われてみれば納得するあっという解決策)を示してくれる。有難いですがこんな悔しいことはないですね。

Sさんの経験したことを後付けで説明しようとするのは容易ですが以下敢えて考えてみます。
 
〇思い込みの手詰まり(設計を始めたばかりで経験不足)
新規の〇〇〇を既存の〇〇〇が内蔵されたボックスに取りつけて一気に解決した。それが提案できた人の背景には経験があります。その経験の中身は
・設計に使われる機材の基本的な機能、特性、使い方を知っていた。
・取付はどうであれ機能を満たす条件を知っていた。
・こうしたらうまくいった。
・過去に他人から解決方法を教えてもらった。
・現場で体験した。
というようなものがあると思います。これらを漏らすことなく聞き逃すことなく謙虚に時間が掛かるときもあると思いますが「学ぶ自覚」で獲得するしかないでしょう。

学びようによっては他人が時間をかけて学んだエッセンスを教えてもらうということは学ぶ側は教えてくれる人が学んだ時間は省かれるとも言えます。

〇資料不足での手詰まり
完璧な図面もなく写真だけで判断することもあるという状態は現地で最終解決した内容の知識、経験が少ない設計者としては苦しい時があると思います。見方を変えればそのような環境であるからこそそのような状況で判断ができなくてはならない人材が必要であるという事です。それが出来るようになれば頼られて持続的に仕事が頂けるという事になります。答えが無いところで答えを出すのが本物の設計者です。自ら考えて答えを出そうと奮闘している状態はそれに向かっていい経験をしていると考えてください。

〇その他に
納期がなく早く出さなければならないというような背景があったり当事者の生真面目さと焦りがあり思い込みを助長していることもあるかもしれません。私に内面的な事が分かりませんが言えることは
・他に方法は無いのかと思考するのは設計者には必須。
・他に方法は無いのかという意識を常に広く持って思考する自覚が必要。それを基本に知識と現場的な経験(現場に行かなくても想像力で十分カバーできる)を積み上げることが必要と思います。

〇最後に
・設計を始めてそんなに経っていないので今秋のようなことは仕方がありません。それより自分ですぐに正解は出せなかったが何とかしようとしたことが大切と考えます。
・散々考えて分からず横から来た人に解決方法を示されて感謝しながらも悔しい思いをします。それを次に生かせたらいい経験です。
 
以上、力のある設計者を目指してくれるように願っています。
  
体調に気をつけて勤務ください。
よろしくお願い致します。


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